「ハチミツとクローバー」の羽海野チカが「ヤングアニマル」(白泉社)に2007年から連載中の将棋マンガ(将棋監修は先崎学八段)。11年に第4回マンガ大賞、第35回講談社漫画賞一般部門などを受賞。主人公の桐山零は17歳。幼い時から将棋を学び、中学生でプロ棋士になるが、交通事故で両親と妹を亡くし、父の友人でプロ棋士の幸田八段の家に内弟子として引き取られていた。心に傷を負って孤独な零は、幸田家での人間関係にも傷つき、一時は高校進学もあきらめて棋士として自立する道を選んだが、和菓子屋「三日月堂」の三姉妹、川本あかり、ひなた、モモたちとの出会いにより、次第に変化していく。将棋をテーマに、登場人物たちの心の葛藤と癒しを描くハートウオーミングな作品である。