2013年9月2日から改築のための解体工事が始まった旧小学館ビルの名残を惜しんで、ビル内に小学館ゆかりのマンガ家たちが描いた落書き。このビルは3代目で、1967年の完成。ちょうど藤子不二雄(当時)が「週刊少年サンデー」に連載した「オバケのQ太郎」がテレビアニメ化されて爆発的にヒットしていたことから、「オバQビル」として親しまれていたが、2011年の東日本大震災を機に耐震強度の見直しを行い、建て替えが決まった。落書きは「週刊ビッグコミックスピリッツ」編集部がお別れに楽しい企画をと発案したのがきっかけ。13年8月9日に藤子不二雄A、浦沢直樹、青山剛昌ら、ゆかりの作家たちの手で1階ロビー等に順次落書きが行われ、25人が参加。ロビーの窓越しに見学するファンで賑わった。その後8月22日にマンガ家向け内覧会が行われると、さらに83人のマンガ家が、地下1階や階段などに新たな落書きを加え、参加マンガ家は総勢108人に上った。8月24~25日には「ありがとう!小学館ビル ラクガキ大会」と題して一般公開も実施。全国から8000人を超える見学者が訪れた。壁面の保存などは行われなかったが、すべての落書きがデジタルアーカイブ化され、新ビルでもなんらかの形で継承される見込み。