日本国内で作られたワイン。以前は輸入ブドウの含有割合が50%未満であれば国産ワインとして表示できたが、2006年1月より国産ぶどう100%使用のもののみが国産ワインとして表示可能になった。日本でワイン造りが始まったのは明治初頭。食事に合わせる習慣が成熟しないまま、甘口のワイン(ポートワイン port wine)が人気となった。1970年代に入ってようやく辛口のワイン生産が広まったが、原料に食用のブドウを使用したり、栽培の方法にも様々な問題があるなど、輸入果汁や輸入ワインを使用せざるをえない状況があった。本格的に日本のワイン造りが見直されるようになったのは2000年前後。フランスなどワイン先進国で栽培、醸造を学んできた専門家によって、日本でのブドウ造り、ワイン造りが盛んになった。注目すべきはヴィニュロン(vigneron 仏 自分の育てたブドウでワインを製造し、販売する人)の登場。小規模でも理想のワイン造りを実践する造り手が出てきたことに伴い、国産ワインの品質は著しく向上。国産ワインの品評会も開かれ、欧米に劣らない風味は高く評価されている。