英語でいうところのマシュマロ(marshmallow)。マシュマロは、せきやのどにいいといわれる薬用植物のウスベニタチアオイの英語名に由来し、19世紀後半のフランスでは、これに卵白と砂糖を加えて食べやすくしていたと言われる。現在の菓子では、特にこの植物は使われていない。原料は卵白、砂糖、ゼラチンにフレーバーになるものなどが加えられる。フランスでは庶民の駄菓子として人気があり、長い棒状のものを切ったり、三つ編み状にして売っている。また、アメリカではカットされたものが多く、キャンプファイヤーなどでは串に刺して焼いて食べるのがポピュラー。日本でもマシュマロと呼ばれて親しまれてきたお菓子だが、新たに「ギモーヴ」として認知されるようになったのは、レストランがプチフール(petit fours 仏 食事の後に出る小菓子)として出したり、パティスリー(patisserie 仏 菓子屋)などが「ギモーヴ」の名で売るようになったから。駄菓子だったものが、フランボワーズ(framboise 仏 キイチゴ)やバラの香りなどさまざまな素材を使い、香りや味わいを工夫することで高級菓子としてリメイクされたことがきっかけである。