唐辛子、ガーリック、オニオンなどの具材が入ったラー油。もともと、中華、ラーメン店などで辛味を足す調味料としておなじみのラー油。中国式ラー油は唐辛子や香辛料を油で炒め、その辛味を抽出して油とともに保存しておくが、日本のラー油は油成分のみを使用してきた。10年ほど前から沖縄県石垣島で造られているラー油は中国式を習ったもので、これがマニアックな食通に売れ、具入りラー油が注目を浴びる。2009年、大手メーカーが家庭用にさらに辛さを控え、具材も食べられるラー油を発売し、大ヒット。10年に入って別メーカーも売り出し、スーパーでも売り切れるほどの人気に。この食べるラー油を使った外食メニューも考案され、ハンバーガー店やコンビニの限定商品にも利用された。インターネットのレシピサイトでも、食べるラー油の作り方や、これを利用したメニューなども次々に紹介され、その人気は定着した模様。辛味好きの日本人にとって、調味料でありながらシャリシャリ、ガリガリなど食感も楽しめたことがヒットの要因。