2011年にもっとも売れたダイエット本が「体脂肪計タニタの社員食堂 500kcalのまんぷく定食」(大和書房)。社員が毎日食べる食事を管理する社員食堂で、カロリーを抑えながら、いかにおいしく満足感のある食事に仕上げるか、管理栄養士の努力と工夫が込められたダイエット食のレシピ本が大きな話題になった。その続編として出版された「続・体脂肪計タニタの社員食堂 もっとおいしい500kcalのまんぷく定食」とともに実用書の年間ベストセラー(トーハン調べ)で1、2位を独占する快挙となった。ダイエット本は数多くあれども、タニタは体脂肪・内臓脂肪などを測定できる体重計メーカーとして知名度も高く、その社員食堂のレシピ本はそれだけに内容が期待された。このヒットを受け、実際にそのメニューを食べたいという声にこたえるため、東京・丸の内には12年1月に「丸の内タニタ食堂」がオープン。予想以上の反響で、朝の8時30分から入店整理券を配布するほどとなった。ちなみに、タニタがさきがけとなって他の企業の社員食堂レシピが注目され、「世界をつなぐ あこがれ企業の社員食堂レシピ」(東洋経済新報社)や「ヨーガンレールの社員食堂 野菜でつくる一皿料理」(PHP研究所)や「再春館製薬所 ニッポンいちの社員食堂」(主婦の友社)など「社食本ブーム」となっている。