ゴルフクラブを体の一部に密着させ、固定してプレーすること。近年、長尺パターまたは中尺パターと呼ばれる通常より長いパターを使った選手がメジャー大会を制するなど活躍していることを受け、それらの使用の是非を問う議論が起こっていた。その事態を受けて2012年11月、ゴルフの世界標準ルールを定めるR&A(英国ゴルフ協会)と全米ゴルフ協会(USGA)が、長尺パター、中尺パターの使い方に関する新ルールの提案を行った。規制対象は使用制限ではなくストローク方法についてで、「クラブを体に直接固定」「一方の手を体に密着させるなどして、クラブを固定」したストロークを禁じている。USGAのエグゼグティブディレクター、マイク・デービスは、この提案について以下のように説明した。「ゴルフ600年の歴史を通じて、ゴルフプレーの本質は、クラブを両手で持って、ボールに向けて自由にスイングすることだ。プレーヤーの挑戦は、ボールを打つ際にクラブ全体の動きをコントロールすることにあり、クラブの固定(アンカーリング)はこの本質を変えてしまう。われわれの結論は、ゴルフスイングの伝統的な性質を守るために修正されるべき、ということだ」。提案されたルールは16年1月のルール改正に盛り込まれることになった。