氷上を音楽に合わせて滑り、審判員の採点により優劣を決める競技。17世紀のオランダ貴族が優雅さを求めて始めたのが起源とされる。競技名はスケート靴で図形(フィギュア)を描くことに由来する。1908年に冬季競技最初のオリンピック種目となり、現在はシングル、男女一組で行うペア、ペア同様男女一組で行うが、ダンスステップが主体で、離れての演技に制限があるアイスダンスの3種目が採用されている。シングルとペアは、ショートプログラム(SP ; short program)とフリー(free skating)の2演技を行う。シングルのSPは、2回転半以上のアクセルジャンプやステップから入る3回転以上のジャンプなど、決められた8つのエレメンツ(elements 要素)を演技に入れなくてはならない。フリーは、SPに比べ自由に演技できるが、宙返りのようなアクロバット的な演技は違反となる。SPと同様に、男子の場合ジャンプは8つまで、女子の場合は7つまでしか跳べないといった規定がある。演技時間は男女のSPが2分50秒以内、男子のフリーが4分30秒前後、女子のフリーが4分前後で滑らなくてはいけない。かつて行われていた種目、コンパルソリー(規定)は1990年に廃止された。2004~05年シーズンから新たな採点方式が導入されている。06年トリノ・オリンピックの女子シングルで荒川静香が日本史上初の金メダルを獲得した。