元来は神に祈る神事として行われてきた。横綱の土俵入りは手数入り(でずいり)といい、十両、幕内の土俵入りと区別される。土俵入りの型には綱の結び目と競り上がりの違いで雲竜(うんりゅう)型と不知火(しらぬい)型があり、幕末の二人の横綱の型が起源とされる。雲竜型は綱の結び目が一つで、競り上がりでは左手を胸に当て、右手を広げる。左手が守り、右手が攻めの攻守兼備。不知火型は結び目が二つ輪で、競り上がりは両手を広げる攻め一方の型。昭和以降では雲竜型が圧倒的に多く、不知火型の横綱は羽黒山、吉葉山、玉の海、琴桜、隆の里、双羽黒、旭富士、3代目若乃花、白鵬、日馬富士の10人。在位8場所、優勝経験なしのまま廃業した双羽黒をはじめとして短命横綱が多い。