[一言で解説]
裁判長が裁判員にわかりやすく説き示すこと。裁判員は法律の素人なので「無罪推定」や「証拠裁判主義」など刑事裁判の基本原則は裁判長が責任をもって説示しなければならない。
[詳しく解説]
裁判員の多くは法律の素人です。そこで裁判員法は、裁判長が裁判員に対して、刑事裁判のルールをわかりやすく説明する義務を負わせています。これを説示といいます。ただ、説示をいつ、どこでどのように行うべきかについては、法律上も実際の裁判員裁判でもルール化されているわけではありません。ただ、裁判員裁判を実りあるものにするためには、説示は必要不可欠ですから、裁判長のフリーハンドに任せるのではなく、説示内容の適正さをきちんと担保できるようなルールが必要です。たとえば、説示内容は弁護人に開示されることをルール化すべきでしょう。アメリカでは、公開の法廷で、審理の最初と最後に必ず説示をしています。
(関連項目)
→裁判長