[一言で解説]
犯罪を行う決意をしていない人をそそのかして、その決意をさせた人。
[詳しく解説]
他人をそそのかして犯罪を実行する意思をもたせることを教唆といいます。たとえば、AやBが金に困っているのを聞き、「Xは羽振りがいいので襲って金を取ったらどうか」とアドバイスをして強盗を決意させるような場合です。自ら手を下していない点では共謀共同正犯と似ていますが、共謀共同正犯は、子分を手足に使って犯罪を主導した親分のように「重要な役割」を果たした人であるのに対して、教唆犯はアドバイス程度にとどまった場合です。刑法上は、正犯の刑を科することになっていますが、処罰の必要性は、正犯(自ら犯罪を行った人)ほど高くはありません。