人にあまり好かれない薊の花でも、ひとときは美しい季節を迎える。容貌(ようぼう)のすぐれない女性でも、年ごろともなれば、かならず魅力のある容姿をもつことがあるものであるというたとえ。
〔類〕鬼も十八番茶も出花/蕎麦(そば)の花も一盛り
〔会〕「あの娘も年ごろのせいか、色香のようなものが漂うようになってきたねえ」「薊(あざみ)の花も一盛りって言うじゃねえか」「どうしておまえはそう口が悪いんだい」