他人の権威やしり馬に乗って得意になっている人間をいう言葉。中国の春秋時代に宰相・晏嬰(あんえい)(晏子)の馬車をあずかる御者が、自分があたかも宰相であるかのように錯覚し、威張っているのを妻にたしなめられ、それいらい発奮して大夫に昇進したという故事にもとづく。
〔類〕虎の威を藉る狐
〔出〕史記(しき)/十八史略(じゅうはっしりゃく)
〔会〕「専務のお気に入りだからって、得意顔しやがって」「まったく小林のやつは晏子(あんし)の御(ぎょ)だからなあ」「実力もないくせに、腹が立つよ」