(貂の天敵は鼬であるから) 自分より強い者や、優れた者がいないあいだだけ、安心して威張りくさる人間をさしていう。
〔類〕鼬の無き間の鼠/鼬無き山に兎(うさぎ)誇る/犬のいない所では狐(きつね)が王様/鳥なき里の蝙蝠
〔出〕宇津保物語(うつぼものがたり)
〔会〕「高橋課長、部長が留守だと、どうしてああ威張るんですかね」「鼬(いたち)の無き間の貂(てん)誇りってやつよ」「小物ってことですか」