百日間も努力してきた僧侶(そうりょ)の説法も、放屁(ほうひ)一つでご破算になったという説話から、長いあいだ積み重ねてきた苦労も、ほんのちょっとした失敗から、瓦解してしまうことをいう。
〔類〕磯際(いそぎわ)に船を破る/九仞の功を一簣に虧く/七日の説法無になす
〔出〕滑稽本(こっけいぼん)・膝栗毛(ひざくりげ)
〔会〕「先生、宿題やってきませんでした」「いつもきちんと宿題をやってくるきみがね。そういうのを百日の説法屁(へ)一つというんだ。かならず明日やってきなさいよ」