散る花には、水に従って流れていく心があるのに、流れのほうは知らぬ顔で流れていく。片方に愛する気持ちがあっても、他方にはその意が伝わらないことにたとえる。
〔類〕落花心あれども流水情なし
〔対〕落花流水の情
〔出〕滑稽本(こっけいぼん)・風来六部集(ふうらいろくぶしゅう)
〔会〕「ねえ、例の古典好きの彼とは進展あったの」「全然。落花情あれども流水意なしって感じなの」「彼と話を合わせるために、ずいぶん勉強したみたいね」