相場は戦いの場である。大儲けした人もいれば大損をした人も少なくない。そのような戦いの中で生み出されたもの、それが「相場格言」である。繰り返された成功と失敗を通じて生み出された格言には、先人の血と涙が込められており、味わうべきものも多い。また、単に相場だけにとどまらず、人生の機微にも通じる含蓄あるものもあり、噛めば噛むほど味が出てくる。ここでは、今まで語り継がれ、よく知られているものを中心に紹介しよう。とはいえ、時として正反対の真理を含むこともあるこれらの格言、信じる信じないはあなたの判断次第、自己責任の時代ということを忘れずに……。 (株)市場経済研究所主幹・岡本匡房(「イミダス2001年版掲載」)
商いは我が力より内輪にすべし
上げ足は遅く、下げ足は速し
1運、2金、3度胸
命金には手をつけるな
噂で買って事実で売れ
大回り3年小回り3月
おごり商い皆向かえ
押し目が浅ければ大相場
押し目待ちに押し目なし
買いは遅かれ、売りは早かれ
買うべし買うべからず
株価の里帰り
株式市場では金持ちだけが儲けられる
閑散に売りなし
奇跡に賭けるな
逆日歩に買いなし
機を待つに仁、機に乗ずるに勇
木を見て森を見ず
罫線は相場師の杖である
志をたてよ
指し値は取り消すべからず
3割高下に向かえ
仕掛けは3日待て
知ったらしまい
しまったはしまえ
需給はすべての材料に優先する
順ザヤの先物買うべからず
新値につけ
スカートのすそと株価は一緒に下がる
相場師の最大の敵は自分であって相手ではない