『宋玉(そうぎょく)―高唐賦』にある楚の懐王の故事(「巫山之夢(ふざんのゆめ)」の項参照)から、夢の中で男女が愛し合い結ばれること。男女の愛情が深くこまやかであること。また、男女が情を通じ合うことのたとえ。「ふざんのうんう」とも読む。
『宋玉(そうぎょく)―高唐賦』に、「昔者先王嘗游二高唐一、怠而昼寝、夢見二一婦人一、曰、妾巫山之女也、為二高唐之客一、聞君游二高唐一、願薦二枕席一、王因幸レ之、去而辞曰、妾在二巫山之陽、高丘之岨一、旦為二朝雲一、暮為二行雨一、朝朝暮暮、陽台之下」とある。
〔例〕「結婚して12年になるのに、あの夫婦はいつまでも仲がいい。ああいうのを巫山雲雨の仲とでもいうんだろう」とか、「巫山雲雨のような美女に会いたいものだ」などのように使う。
〔類〕朝雲暮雨(ちょううんぼう)/巫山之雨(ふざんのあめ)/巫山之雲(ふざんのくも)/巫山之夢(ふざんのゆめ)