日中韓、オーストラリア、ニュージーランド、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)の計16カ国が参加し、2015年の妥結を目指す包括的経済連携。ASEANと各国が個別に結んでいる自由貿易協定(FTA)を基に、域内の貿易ルールを統一し、関税引き下げなど貿易障壁を減らすことを目指す。紛争解決や競争政策、公共事業のルールも整備する。
環太平洋経済連携協定(TPP)がアメリカの主導の下、関税ゼロ、知的財産権の保護、投資の自由化などを実現する方向で交渉されているのに対して、RCEPは、ASEANを中心とする枠組みであり、ASEAN各国に多くの生産拠点を構える日本企業にとって、輸出先によって別々の手続きが必要になるコストや手間がなくなり、域内でサプライチェーン(部品供給網)を構築する際の利便性が高まると見込まれる。