2016年6月2日に閣議決定された経済政策の基本的指針。正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針2016~600兆円経済への道筋~」。主な内容は、21年度までに国内総生産(GDP)を600兆円に増やすこと。そのために、長時間労働の是正、非正規雇用の待遇改善などの働き方改革による生産性の向上を目指す。また一方で、人口規模で1億人を維持できるよう出生率を向上させるために、企業内保育所や小規模保育所の定員を拡大させ保育士の待遇の改善を図ることなどを挙げている。他方、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する財政健全化目標は20年度と従来の方針が維持されているものの、歳出増による経済政策が中心であり、目標達成はかなり厳しいとみられる。