2007年11月に国土交通省が素案を発表した、08年度から10年間の道路整備に関する中期計画。道路整備に必要な国費として、道路関係事業費の3兆円を含めて、35兆5000億円が計上されている。これは、道路特定財源の収入見込み額31兆~34兆円を上回っているため、道路特定財源はすべて道路関係の支出として使いきることになる。この背景には、06年12月の閣議において、道路特定財源のうち道路関係費を上回る分は一般財源化することを決定していたことがある。道路特定財源の税率は、税収を高めるため本則税率(法定された税率)の約2倍である暫定税率を適用しているが、このうち07年度末で期限を迎える揮発油税の暫定税率について、07年12月に、今後10年間維持することが政府・与党で合意された。福田康夫首相(当時)は「09年度からの一般財源化」の方針を表明したものの、08年5月には、暫定税率の10年間維持を定めた道路財源特別措置法案(成立後、改正道路整備費財源特例法に改称)が成立した。