2008年12月24日に閣議決定された、麻生太郎内閣(当時)における初めての予算案。景気の急速な悪化を背景に、08年度の第2次補正予算とあわせて「生活防衛のための大胆な実行予算」と位置づけ、予算規模は過去最大の88兆5480億円となった。伸び率も前年度当初予算比6.6%増と高くなっている。政策経費である一般歳出も過去最大の51兆7310億円。基礎年金の国庫負担増から社会保障関係費が24兆8344億円となり、前年度比14.0%増という高い伸び率になったのに対し、公共事業費は地方向け交付金が上乗せされたため5.0%増の伸び率であるが、それを除くと実質的には5.2%減の6兆3876億円となっている。ただし、経済緊急対応予備費として異例の1兆円が計上されており、その大部分が公共事業費に使われる可能性が高いため、公共事業費の削減は不透明になっている。税収は減収が見込まれるため、国債(→「公債」)が新たに33兆2940億円発行されることになった。さらに、いわゆる「埋蔵金」(→「霞が関埋蔵金」)である財政投融資特別会計の資金が4兆2350億円流用されている。