民主党、社民党、国民新党による3党連立政権である鳩山由紀夫内閣(当時)によって編成され、2009年12月25日に閣議決定された政府予算案。10年1月18日に国会に提出された。予算規模が過去最大の92兆2992億円になっただけでなく、借金である国債発行額も44兆3030億円と過去最大となった。その中にあって、公共事業費については18.3%という過去最大の削減幅であった。一方、9.8%増という高い伸びを確保した社会保障費が一般歳出に占める社会保障費の割合は51.0%となり、初めて50%を上回った。このような予算配分になったのは、民主党が「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズを掲げたことによる。また、民主党の選挙公約であるマニフェストで取り上げた子ども手当、農家戸別所得補償、高校の実質無料化などについてはマニフェストに沿った予算が計上された。しかし、マニフェストに取り上げられた項目であっても、自動車関係諸税の暫定税率の見直し(→「ガソリン税暫定税率廃止」)や高速道路無料化などについてはかなり縮減された。旧自公政権時代の予算に比べ、3党の予算は大幅な拡張予算になり、鳩山内閣は「大きな政府」を志向していることがうかがえる。