土地や株式などの価格のこと。資産価格が持続的に下落する状態を資産デフレ、逆に持続的に上昇する状態を資産インフレという。バブル崩壊後の日本においては、典型的な資産デフレの下で、金融機関の不良債権が膨張して金融システム不安をもたらし、長期にわたる不況を招く重要な一因となった。ちなみに、日経平均株価は、バブル期の1989年12月29日に史上最高値3万8915円を記録した後は、2003年4月28日の安値7607円まで趨勢的に下落した。日本銀行の量的緩和政策や銀行保有株買い取り(02年11月~04年9月までに約2兆円)の効果もあって、日経平均株価はその後回復に転じ、07年7月9日には1万8261円まで上昇したが、07年8月以降は、アメリカのサブプライムローン問題の影響で再び急落し、08年10月には7162円と、バブル崩壊後の最安値を更新した。この間において、国土交通省が毎年1月に発表する公示地価(全国平均、住宅地を含めた全用途)は、バブル崩壊後の1992年1月から15年連続で下落した後、2007年1月、08年1月と2年連続で上昇したものの、07年後半からはサブプライムローン問題の影響によって都心部の地価が頭打ち状態となった。