民間金融機関が住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)と提携して行っている長期固定金利の住宅ローン。2003年10月に誕生した新商品で、返済期限は最長で35年、建設費・購入価格の最高9割まで融資可能、保証料は不要などの特徴を有しており、量的緩和政策の解除にともない先行きの金利先高観が台頭した06年から07年にかけて個人の間で人気が高まった。フラット35は、証券化の仕組みを利用しており、提携金融機関は一般顧客向けに融資した住宅ローン債権を即座に住宅金融公庫に譲渡する一方、同公庫はこれらの住宅債権ローンのプールに基づいて資産担保証券(MBS)を発行し、機関投資家などに販売する。こうして金利変動リスクを転嫁することにより、金利を長期間にわたり比較的低水準で固定した住宅ローンの提供を可能にしている。提携金融機関としては、日本住宅ローン(日立キャピタル、積水ハウスなどが出資)、SBIモーゲージ(ソフトバンク系)などの住宅ローン専門会社(モーゲージバンク)がシェアを拡大している。