日本銀行が2009年12月1日の臨時金融政策決定会合でデフレーション対策として導入を決めた新たな資金供給手段(正式名称は、共通担保資金供給オペの固定金利方式、俗称ウルトラ・モンスター・オペ)。従来の共通担保資金供給オペは金利の競争入札方式であるのに対して、新型オペは、政策金利(0.1%)と同水準の固定金利方式であり、期間3カ月の資金を供給する(終了期限は設けない)ことにより、やや長めの短期金利の低下を促すのが狙いである。新型オペによる資金供給は当初10兆円規模(週1回8000億円程度のオペを3カ月実施)と明示されており、日本銀行は「広い意味での量的金融緩和」と位置付けている。日本銀行が臨時措置として09年1月に導入した企業金融支援特別オペも、0.1%の固定金利で期間3カ月の資金を供給する点では共通しているが、新型オペでは担保の範囲を国債にも広げており金融機関にとって使い勝手のよいものとなっている。その後、資金供給規模は10年3月に20兆円に、10年8月には30兆円、期間を6カ月に、さらに11年8月には35兆円に増額された。