日経平均株価指数やTOPIX等の株価指数や、金価格などの指標に連動するように設計されている投資信託であり、証券取引所に上場されて株券と同様に取引されているもの。日本では、1995年5月に日経300株価指数連動型の投資信託が大阪証券取引所に上場されたのを嚆矢(こうし)とするが、日経平均株価指数やTOPIXに連動する本格的なETFが上場されたのは2001年7月である。世界的にETFの多様化が進んでいる状況を踏まえて、金融庁は、2007年12月に発表した「金融・資本市場競争力強化プラン」の中で、日本においてもETFを多様化する方針を打ち出し、それに先立つ07年8月には金など貴金属価格に連動するETFが新たに大阪証券取引所に上場された。10年末現在で、東京証券取引所と大阪証券取引所を合わせて112銘柄が上場されており、その内訳はTOPIX型(業種別を含む)48銘柄、日経平均型5銘柄、日経300型1銘柄、その他指数型12銘柄、海外株式指数型16銘柄、商品連動型30銘柄となっている。個人でも手軽に低コストで分散投資できる金融商品として、個人投資家の間に浸透してきている。なお、日本銀行は、10年10月の「包括緩和政策」の一環として、リスク資産への投資を促す手段としてのETF購入方針(総額4500億円)を決定し、同年12月から実際に購入を開始した。