全国の世帯が購入する財やサービスの価格の平均的な変動を測定するために総務省統計局が毎月作成している指数。東京都区部など一部地域の消費者物価指数と区別するために全国消費者物価指数と呼ぶこともある。基準年の消費構造(数量構成比)を固定しておいて、その購入に要する費用が財やサービスの価格変動に伴いどのように変化するのかを基準年=100として指数化したもの。家計の消費する財やサービス全体を対象とした総合指数のほかに、天候に左右されて変動の大きい生鮮食品を除いた総合指数(コア消費者物価指数)、酒類以外の食糧およびエネルギーを除いた総合指数(コアコア消費者物価指数)などがある。日本銀行は、金融政策の運営上設定しているインフレ目標(→「インフレ目標政策」)の基準としてコア消費者物価指数を採用しており、毎年4月と10月に公表する「展望レポート」においてコア消費者物価指数の先行き見通しを公表している。なお、欧米主要国の中央銀行は、原油などエネルギー価格の変動に伴う影響を除いたコアコア消費者物価指数をインフレ目標政策の基準指標として採用している。