「あるべきIFRS」あるいは「我が国に適したIFRS」という観点から、国際会計基準審議会(IASB)が策定したピュアIFRSにエンドースメント・アプローチを適用した日本版IFRSのことをいう。2013年6月20日、金融庁・企業会計審議会は「IFRSへの対応のあり方に関する当面の方針」を公表し、IASBが策定したIFRSの基準すべてを採用するのではなく、その中から一定の判断のもとに一部を削除・修正(カーブアウト)した基準を適用するという「エンドースメント・アプローチ」が採用されることを打ち出している。すなわち、「IFRSの個別基準を一つ一つ検討し、必要があれば一部基準を削除または修正して採択するエンドースメントの仕組みを設ける」というIFRSに取り組む新たなアプローチが提唱されたのである。今後、日本にJ-IFRSが導入されれば、日本企業の選択できる会計基準としては(1)日本基準、(2)米国基準、(3)ピュアIFRS、(4)J-IFRSの4つの会計基準が並存することとなる。