2008年9月の世界金融危機のため、アイスランドの銀行経営が悪化したことで引き起こされた、アイスランド金融・経済の危機。アイスランドの金融機関は国際金融取引を積極化することにより、2000年代に入って業容を急速に拡大した結果、母国の経済規模に比較して非常に大きな金融機関となった。しかし、世界金融危機により銀行は次々と資金繰りに行き詰まったほか、アイスランド通貨もユーロなどに対して大幅に下落した。最初にグリトニル銀行(Glitnir)が資金繰り難に陥り、さらにランズバンキ銀行(Landsbanki)、カウプシング銀行(Kaupthing)も経営に行き詰まったため、いずれも国有化された。このため08年10月に、アイスランド政府はIMF(国際通貨基金)に対して金融支援を要請した。