通貨(為替)スワップ協定は、通貨交換協定とも呼ばれ、互いに外貨準備を活用して、アメリカドルなどの外貨を融資し合う取り決めをいう。これは、金融危機などに備え、各国政府や中央銀行が市場の安定に必要な資金を融通し合う仕組みであり、あらかじめ決められた限度枠の範囲内で、相手国の要請に応じて通貨を交換。アジア通貨危機の対応として、財務省の代理として日本銀行は東南アジア諸国連合(ASEAN)+日中韓で、2000年に外貨を融通し合う通貨スワップ協定チェンマイ・イニシアチブの構築に合意。二国間協定のネットワークから開始し、10年には多国間協定に束ねるマルチ化契約へと進展。また、日本銀行はインドとの通貨スワップ協定も締結。リーマン・ショックの対応として、日本銀行は中央銀行5行間(イングランド銀行、欧州中央銀行、アメリカ連邦準備制度、日本銀行およびスイス国民銀行)の二国間通貨スワップ協定を締結。また、中国人民銀行も、韓国、香港、マレーシア、ベラルーシ、インドネシア、アルゼンチンの6カ国・地域との間で人民元建て通貨スワップ協定を締結。