日本銀行をはじめとするアジアの中央銀行の集まりであるEMEAP(東アジア・オセアニア中央銀行役員会議)が進める、2003年から開始したアジアの債券市場育成を目的とした、アジアの債券への共同投資プロジェクト。アジア債券市場の育成のためアジア域内の豊富な貯蓄を豊富な投資機会へと結び付けるのが目的で、アジア諸国の国債(ソブリン債)および政府系機関債(準ソブリン債)を運用対象とする投資信託商品を開発し、それをEMEAPに加盟する中央銀行が共同で購入するというもの。ABF1(2003年6月創設)およびABF2(04年12月創設)という二つの枠組み。アジアの債券に対する投資家の認知度を向上させることと、ABF組成作業を通じて、市場・規制改革を推進することが企図。なお、ABFは、「投資家の立場」(需要サイド)からの取り組みであり、東南アジア諸国連合(ASEAN)+3の財務省および中央銀行が進める「発行体の立場」(供給サイド)からの取り組みであるアジア債券市場育成イニシアチブ(ABMI)とは相互補完的。