インターネットを主とした仮想通貨の一種。通貨の略称はBTC。Bitとは、デジタル情報の最小単位のこと。紙幣・硬貨などの現金は不発行で、デジタル通貨ともよばれる。一般の電子マネーと違うのは管理する企業や国家がなく、中央銀行も不在なこと。基本的には、送金・決済は端末間のバイラテラル(P2P:peer to peer)のネットワークで行われ、国境を越える取引も含め売買や送金に使用。また、円や米ドルなどの通貨との交換はネットワーク上の「取引所」で行う。ネットの世界で、金融機関を通さないこともあり、基本的には手数料等が発生しない。通貨の発行については、上限はあるものの、高度な演算問題を解く「mining(採掘)」という作業の成果で得られる。その作業は発行量増加に従って複雑になっている。キプロス危機の時には「金」に近い通貨として注目を集めた。現実通貨との交換レートは、為替相場のように投機の対象となっており、バブルの様相も呈すなど乱高下。さらに資金洗浄(マネーロンダリング)など不正取引の温床の可能性も指摘。誕生から4年の2013年4月には流通量10億ドルを突破。14年3月、大手取引所の経営破たんにより、ビットコインそのものに不安が広がっている。