産業構造で、第一次産業から成長率の高い第二次産業、第三次産業へと産業の比重を移していくこと。また、たとえば第二次産業内でも、低付加価値の製造業からより高付加価値の製造業へと、その軸足を移していくこと。中国では、2012年11月に開催された中国共産党第18回全国代表大会の内容を受けて策定された、国家発展改革委員会の12年の発展と改革の9方針のうちの一つに掲げられている。李克強首相は工業化、情報化、都市化、農業近代化の新しい四つの近代化を掲げ、モノ中心からヒト中心へと発展の理念を変えた。第12次国民経済・社会発展5カ年長期計画(11~15年)では、国家重要科学技術インフラの建設を始動し、戦略性新興産業の重点事業の推進を加速し、イノベーションによる推進を強化することをうたっている。この方針に従い、科学技術省は、10の革新型産業クラスターの試行計画を打ち出した。主要な計画では、第1に、工業情報化部が7月に上海市で国際ロボット展示会を開催、その際に産業用ロボット産業の育成政策を策定していることを明らかにした。第2に、サービス業の重点業種と重点分野を指定し、サービス業の急速な発展を促進する。上海国際医学園区はアジア最大級のメディカルゾーンを目指し、医療施設、大学、研究機関、医療関連企業などの集積を進めるとしている。第3に、政府主導で産官学が連携し、電気自動車の研究システムの構築を進める。政府は「3縦3横3フォーム」の開発システムを確立。3縦は燃料電池電気自動車、ハイブリッド車、バッテリー式電気自動車のことで、3横は、エネルギー管理システム、電動モーター・関連コントロールユニット、バッテリー・電池管理システム、3フォームとは、技術標準の作成、インフラ設備の開発と建設、ビジネスモデルの研究を意味する。第4は中国の文化産業の海外進出で、貿易額は11年には14億5000万ドルを超えた。多くの文化商品の中で芸術品、オンラインゲーム、映画、アニメーションなどの産業が貿易の上位を占める。