食料・農業・農村基本法第4条によれば、「農業生産活動が自然界における生物を介在する物質の循環に依存し、かつ、これを促進する機能」を指す。農業の持続的な発展を図るためには、適正な農業構造を確立することとあわせ、農業がもともと持っているこのような自然循環機能を維持増進することにより、環境と調和のとれた農業生産の確保を図ることが重要である。また、このような農業生産のあり方は、資源の循環的な利用、農業生産活動にともなう環境への負荷の低減およびそれを通じた生物多様性の維持等の自然環境の保全にもつながる。そのため政策的には農薬および肥料の適正な使用の確保、家畜排せつ物(→「家畜排せつ物法」)等の有効利用による地力の増進等の施策を講じることも必要である。