2012年5月に首相官邸で立ち上げられた「農林水産業・地域の活力創造本部」で検討された政策文書のことであり、農業政策改革のグランドデザインとして位置付けられている。本プランは13年12月に決定されたのち、産業競争力会議と規制改革会議の検討結果を踏まえ、14年6月に改訂されている。本プランは、「強い農林水産業」「美しく活力ある農山漁村」に向けて、「需要フロンティアの拡大(国内外の需要拡大)」「需要と供給をつなぐバリューチェーンの構築(農林水産物の付加価値向上)」「生産現場の強化」「多面的機能の維持・発揮」を4本柱として位置付けている。6次産業化、輸出促進をはじめとする国内外の需要拡大等、農地中間管理機構の整備、林業・水産業の成長産業化、農山漁村の活性化、経営所得安定対策の見直し及び日本型直接支払制度の創設等を具体的な検討課題とする。政策形成上の重要なポイントとして、産業競争力会議や規制改革会議の影響を強く受けながら策定された本プランが、農政の基本的指針である食料・農業・農村基本計画の上位に位置付けられた点にある。