「2009年1月1日の地価公示」(→「公示地価」)によると、08年中の地価変動率はそれまでプラスであった大都市圏においてマイナスに転じたが、「2009年7月1日の都道府県地価調査」(→「基準地価格」)による1年間の地価変動率もマイナスで、半年前の地価公示と比較すると下落幅が大きくなっている。特に三大都市圏の商業地の下落率は大きく8.2%の下落であり、住宅地の下落率も地価公示に比べると下落率は拡大して5.6%の下落となっている。全国で見ると、商業地は5.9%の下落、住宅地は4%の下落となっている。最近の地価の動向を、不動産鑑定士による主要都市の地価動向の報告を国土交通省がまとめた「主要都市の高度利用地地価動向報告書」によって見ると、大都市圏では08年第4四半期(10~12月)および09年第1四半期(1~3月)において下落率が大きな地点が多く(四半期の下落率が3%以上の地点が大半)、09年第2四半期(4~6月)および第3四半期(7~9月)も下落は続いているものの下落率は若干小さくなり、四半期で0~3%下落といった地点が半数近くになった。地方圏では大都市圏ほど下落率は大きくはないが、08年第4四半期から四半期0~3%下落といった地点が多いといった傾向は変わっていない。