プライバシー保護を向上するために利用される技術の総称。1995年にオランダとカナダのプライバシー保護機関が共同で「Privacy-Enhancing Technologies:The Path to Anonymity」という報告書を公表し、個人データの利用を制限する技術を導入することで個人情報保護の問題を削減すべきと提言したことが背景にある。現在はプライバシー・バイ・デザインに基づく取り組みの一つとして取り上げられることが多い。プライバシー強化技術は、大きく、代替的PETと補完的PETの2種類に分類することができる。代替的PETとは、個人情報を取得しない、または取得させない技術である。代表的な技術として、匿名プロキシサーバーなどがある。ただし、代替的PETでは個人情報を収集、利用できないことから、他の手法として、補完的PETが用いられることがある。補完的PETとは、ユーザーが自身でプライバシーレベルをコントロールできるようにするもので、広告設定やクッキー管理、追跡拒否ツール(Do Not Track等)などがある。