本物感のことで、Authenticityという英語の日本語訳。フランスの高級ワイン、スイスの機械式腕時計などに対して、私たちは本物感を抱きやすい。本場物や本家本元などの感覚にも似ている。マーケティングでブランドのイメージや競争力を語るとき、この真正性が注目されるようになっている。物があふれ、コモディティー化した市場へと移行することにより、製品やサービスを購入したり所有したりするとき、消費者は単なる機能的品質を上回るもの、つまり真正であることを求めるようになるからだ。もちろん同じ対象であっても、ある消費者は真正であると感じる一方で、別の消費者は真正でないと判断することもあるだろう。そのため、人々が製品やサービスをどれだけ真正であると感じているのかについて、測定するための尺度開発が求められている。