1990年代半ばの競争激化するアメリカのフードサービス市場で生まれた企業戦略上のコンセプトで、HMRは「家庭内食代行」、MSは「食事の解決法」である。HMRは狭義には、昔から家庭で慣れ親しんだ味であるコンフォート・フードのメニューを、コンビニエンス(利便)性高く提供することであるが、一般的には単純に内食(家庭内食)の代行として使われる。MSはあらゆる食事の解決法を提供することで、ケータリングから調理済み食品(各種総菜)、半加工品、冷凍食品など簡便化食品の提供まで幅広く含む。日本では90年代以降、食の簡便化志向が強まるなかで「中食」ビジネスとして成長してきた。コンビニエンスストアやスーパーマーケット、百貨店に加えてチェーン化した総菜専門店が注目されている。