各国の議会の審議手続きを見ると、法案や予算の審議を本会議を中心に行う本会議中心主義の国と、委員会での審査を中心とする委員会中心主義の国がある。イギリスは前者の代表、アメリカは後者の代表で、この分類はアリーナ型と変換型の類型にかなりの程度重なる。日本は帝国議会では本会議中心であったが、国会はアメリカに倣い委員会を中心とした。しかし議院内閣制のもとでの過度の委員会中心主義は、政党による委員会統括と委員会を超えた与野党交渉の必要から国対政治を発達させ、また本会議がセレモニー化し与野党間の論戦の機会を不足させることにもなっている。