会派に対しては、国会議員の立法に関する調査研究の推進に資するため必要な経費の一部として、立法事務費が交付されている。議員1人で会派結成の要件を満たさないときも、政治資金規正法の規定による政治団体としての届け出が行われている場合には、交付される。1953年に導入され、現在の交付額は所属議員1人当たり月額65万円となっている。会派に交付されるもので、議員に対して交付されるものではない。各会派は立法事務費経理責任者を定め、同経理責任者が扱うことになっているが、実態としては各党の本部の収入に計上され（議員団から本部への委託費などの形式が取られることが多い）、本部経費に充当されている。このため、94年に導入された政党助成法に基づく政党交付金との重複が問題にされるが、立法事務費は政党の選挙や政治活動のための助成を主眼とする政党交付金とは性格を異にするとの説明がなされている。また使途の公開が義務付けられていない点について、公開すべきとの議論もある。