議院で2人以上の議員で結成される院内団体が会派。政党単位で結成され、政党の名称が冠されるのが普通だが、複数の政党によって結成されたり(いわゆる統一会派)、政党に属さない議員が加わることもある。諸外国では全国組織としての政党と議院ごとに議員のみで結成される会派が明確に分離されているが、日本では衆議院(衆院)と参議院(参院)の議員を共に含む政党本部がそのまま実質衆院の会派の機関として機能し、参院議員が一定の自治権をもって参院の会派を構成・運営しているのが実情で、参院の存在意義が問われる一因でもある。また憲法や国会法では選挙で選ばれた議員が各自独立して活動することが想定される規定になっているが、実際には国会の運営は会派を単位として行われており、議院の代表質問や委員会での質疑も会派を代表して行われるものとされている。議案の提出も会派代表者の承認が必要である。国会の実態は、与野党に分かれた会派の対立と協調の場であり、国会運営の実際は議長や委員長中心の国会法の建前と異なり、会派間の交渉と駆け引きによって行われている。