国家公務員に対する接待や贈り物を規制する法律。議員立法で成立。2000年4月施行。規制の内容は、(1)課長補佐以上が接待を受けた場合、1回当たり5000円を超えるときは報告を義務づける。(2)審議官級以上は株取引や給与外所得の実態も報告する。(3)報告書は人事院に新たに設ける「国家公務員倫理審査会」が審査、請求に応じ一般に公開する。違反した場合、国家公務員法上の懲戒処分にする。政府は05年4月1日付で公務員倫理規程（政令）を5年ぶりに改正し、民間との情報交換のための割り勘の会食を原則自由にし、新たに国費で作成・買い入れる書籍等の監修・編さん料の受領を禁止した。09年人事院年次報告によると、00年度から09年度までの10年間に、調査開始件数は231件、倫理法違反で懲戒処分等を受けたのは、免職57人、停職28人、減給97人、戒告206人であり、矯正措置は469人であった。「11年度 国家公務員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告（概要）」（総務省、12年9月14日）によると、11年度中に倫理法違反行為に対して任命権者による懲戒処分が行われた事案としては、懲戒処分が9件（37人）。12年度の懲戒処分は8件22人で、免職6人、減給5人、戒告11人であった（人事院調べ）。