国会法第69条第2項には、「内閣は、国会において内閣総理大臣その他の国務大臣を補佐するため、両議院の議長の承認を得て、人事院総裁、内閣法制局長官、公正取引委員会委員長及び公害等調整委員会委員長を政府特別補佐人として議院の会議又は委員会に出席させることができる」とある。民主・社民・国民新党の政権3党(当時)は、国会では官僚を答弁に立たせないための法律改正を2010年の通常国会に提案するとし、人事院総裁、公正取引委員会委員長および公害等調整委員会委員長は内閣からの独立性が高いため「政府特別補佐人」として答弁を認めるが、内閣法制局は内閣の一機関にすぎないから、内閣法制局長官の答弁は禁止するとした。しかし、野田佳彦内閣(当時)は、12年1月24日召集の通常国会で答弁を認める「政府特別補佐人」に山本庸幸内閣法制局長官を指名した。