国家公務員の勤務評定は統一した基準や書式はなく、かなり大ざっぱな運用になっていた。改正国家公務員法により、人事評価については、公布の日(2007年7月6日)から2年以内に施行されることとなり、総務省・人事院は、08年7月3日、人事評価のリハーサル試行実施要領を定め、05年10月からの累次の試行を行った。これを踏まえ、09年4月から新たな人事評価制度が導入され、同年10月から各府省において能力評価および業績評価による人事評価が実施されている。勤務成績は5段階に分けられ(良好でない、やや良好、良好、特に良好、極めて良好)、これと連動させて、昇給制度も、「良好」が従来と同じ昇給分となり、これより良ければ「上乗せ」、悪ければ「半分」ないし「昇給なし」になる。人事の号数によって一律の昇給があり、さらに大きな実績を上げれば特別昇給が上乗せされるという、これまでの年功序列方式が、達成度で評価される実績なしには給与が上がらないという、実績重視方式に変わっていく。