個別の行政項目ごとに計算した需要額の合計と地方税収入額の一定割合との差額を基本とする、これまでの普通地方交付税算定に対して、人口・面積で包括的に需要額を決める考え方。竹中平蔵総務相(当時)が設置した「地方分権21世紀ビジョン懇談会」の最終報告に盛り込まれた。あまりにも複雑になった交付税計算をわかりやすくするという趣旨で民間委員から提案された。これは将来的には地方交付税総額の今まで以上の削減をも意図したもの。というのは、財政需要額を積み上げるこれまでの方式では、個々の需要額を切り込んだりするのが難しいからである。結局、総務省は2007年度は需要額41兆円のうち、5兆円(投資的経費を包括導入)をこの方式で算定を行った。その後もこの一括算定経費は個別算定経費と並んで維持されている。(→「地方交付税」)