中央政府が自治体に対して制度や実際の運営面で政治・行政・財政上の自治や自立性を大幅に認めている仕組み。これに対して中央政府が自治体の運営に強力な統制や干渉を加えている仕組みを中央集権(centralization)という。今日では国際化時代への対応や生活者重視の観点から、中央政府の機能を純化し自治体へ大幅な権限移譲を行うべきであるとの意見が強まっており、1995年に設置された地方分権推進委員会が機関委任事務の廃止をはじめとする改革を提言した。政府はこれを受けて地方分権一括法を提出、2000年4月から分権型システムへ移行した。06年、安倍晋三内閣のもとで地方分権改革推進法が制定され、第2次分権改革に着手した。現在までに民主党内閣時も含め義務付け・枠付けの緩和、都道府県から市町村への権限移譲などが行われた。