東日本大震災で被災した地域の復興を助けるため、既存法律に対する特別措置を特別区域(特区)に適用する。岩手、宮城、福島の東北3県をはじめとする11道県の222市町村が対象。高台移転・職住分離、新規立地企業の税の免除、都市計画手続きの緩和、沿岸漁業への民間参入、空港使用料の免除などの特例がある。このほか、5省40事業につき復興交付金が交付される。2012年2月9日、復興特区第1号が2件認定された。宮城県の「民間投資促進特区」および岩手県の「保健・医療・福祉特区」で、申請から10日前後でのスピード認定であった。宮城県の特区は、自動車や高度電子機械、クリーンエネルギーなど製造業8業種で被災地に進出する企業に対し、法人税を5年間免除するなど税の減免措置を認める内容。県が34市町村と共同申請した。岩手県の「保健・医療・福祉特区」は、医療従事者不足に対応するもので、病院の医師や看護師の配置基準などの緩和が可能になる。介護施設の医師配置基準や開設者要件、薬局の面積に関する基準なども緩和できる。県と県内全33市町村が申請した。