2014年11月21日に成立した地方創生関連2法(「まち・ひと・しごと創生法」と「地域再生法の一部を改正する法律」)に基づき、都道府県・市町村はおおむね16年3月までに「地方版総合戦略」を策定することが努力義務とされた。政府はこれを前倒しして、15年1月9日の閣議決定で、14年度の補正予算に新たに4200億円の「地方創生交付金」を設けた。正式名称は「地域住民生活等緊急支援のための交付金」。うち2500億円は個人消費を下支えする「地域消費喚起・生活支援型」で、プレミアム付き商品券の発行、ふるさとの名産品や特定地域の旅行券に使える「ふるさと名物商品・旅行券」の販売などを補助する。
また1700億円は「地方創生先行型」で、「地域版総合戦略」の早期策定を財政面で支援する。その上で、UIJターンを促すため地域の中小企業が大都市の人材を半年ほど受け入れて「お試し」をする費用の半額助成や、地域への若者定着支援の仕事や生活の情報を収集・提供する「地域仕事支援センター」の整備などを支援する。両交付金とも、メニューにこだわらず、自治体側からの提案に柔軟に応ずるとしている。計画の掲出期限は15年3月上旬を予定している。